メモアプリ界隈に入って早三年。せっかくなのでいろいろ振り返ってみようと思います。
1年目:理想を求めてアプリを併用(2021/03~2022/02)
メモアプリ沼にはまったきっかけ
ちょうど前職を辞めようと思った時期にこの界隈に来たので、よく覚えています。仕事の引継ぎメモをどうやって残そうかと思いながら、メモアプリを探していたんですよね。
Obsidianを知ったのは、その時の候補だったNotionの情報を検索してた時。Obsidian界隈で有名な方のツイートを見て、ダウンロードしたのを覚えています。
たくさんのメモアプリに誘われた
Obsidianの他にも、下記のアプリを彷徨っていました。
- Roam Research
- Logseq
- Scrapbox
- Evernote
- Notion
このころは様々なアプリを触っていて、Obsidianはその中の選択肢の一つでした。2021年前半は「Roam Research」を使ってた覚えがあります。
ただ、この時から「デイリーノートが続かない疑惑」に苛まれ、使い方を悩んでいた時期でもありました。Roam ResearchやLogseqの「デイリーノートが起点」タイプのメモアプリはやめようと思ったのもこのころでした。
Obsidianを本格的に使うようになったのは、2021年の12月前後。このころに「Take Notes!」という本に感化され、ScrapboxとObsidianを本格的に触るようになりました。
2年目:ObsidianとScrapboxと併用(2022/03~2023/02)
だいたい1・2か月前後の間隔でObsidianとScrapboxと交互に使い始めました。半年くらい使ってObsidianの使い方が確立し、徐々にObsidianに移行していきました。
固有ID形式に慣れた
ファイル名を固有IDにしたのもこのころ。タイトルのつけ方に悩みまくった結果、固有IDのプラグインがあるObsidianに定着したのを覚えています。
固有IDだと最初にタイトルを考える必要がないので、非常に楽でした。特定の見出しやフロントマターをタイトル表示にする「Front Matter Title」プラグインに出会えたのも大きかったです。
デイリーノート向いてない問題
この辺りで「私はデイリーノート(ライフログ)を付けるのに向いてねえ」と完全に悟りました。毎日のタスク管理が重荷と感じてしまうし、細かく書くこと自体にストレスになる。なので、Obsidianもデイリーノートを作らないことを決めました。
Obsidian情報が充実してきた
Obsidian界隈で有名なぷーおんさんや、増井敏克さんが本を出したのがこのころでした。とくにメモの書き方やおすすめプラグインにはお世話になりました。このころに試行錯誤したおかげで、自分の中でObsidianの使い方が確立していったと思います。
3年目:Obsidianのプロジェクト化(2023/03~2024/02)
Obsidianを長編小説の保管庫にしてみた
「小説の設定をObsidianで書いたらどうなるんだろう」と思って始めたのもこのころ。「ObsidianのリンクやCanvasを使って管理したら面白いんじゃね?」と思って、長編小説の保管庫を作ったら、ドンピシャでした。
キャラ設定・資料置き場・アウトライナー・小説執筆が一つのアプリでできるのが、すごく快適でした。(上記の記事では小説執筆をVS Code+テキスト校正くんを使ってますが、またObsidianに戻った)小説執筆にまだ慣れていないのもあり、Obsidianの機能で十分用が足りたのも大きかったです。
調子に乗ってブログ記事もプロジェクト化する
ブログ記事はVSCodeで書いていたのですが、小説のプロジェクト化がはかどったのでこちらもObsidianに移行しました。幸いGit管理してた影響で、ファイル構成をいじることなくObsidianプロジェクト化できました。
ブログ記事のファイル名をブログのパーマリンク名にしていたのですが、上記の「Front Matter Title」プラグインのおかげで一気に快適になりました。固有IDにしてた恩恵がここでも出ました。記事が探しやすい・参照しやすくてほんと助かりました。
Markdownなので、WordPressにそのまま貼れますしね。
3年続けた感想
ブログネタ探しに困らなくなった
アイディアのひらめき具合・切り口が変わったように思えます。とくに西洋占星術に絡めたブログ記事を書くのが楽しくなりました。
この辺りは、ツェッテルカステンメモで書いてたおかげだなぁって思っています。
メモの役割を意識するようになった
私のメモ術はツェッテルカステンを意識しています。具体的に言うと、ツェッテルカステンシステムのメモは4種類の役割があるのですが、その役割を多少アレンジして使っています。
- 一時メモ(とりあえず書くメモ。2・3のメモとしてObsidianに保存する)
- 客観メモ(自分の考えは書かず、知識や情報・操作手順だけ書く)
- 主観メモ(自分の考えや方針を書いていく)
- MOCメモ(目次メモ)
たまに2・3の内容が混在する時がありますが、だいたいこんな感じです。
自由度があるからこそ、制限をする
Obsidianはプラグインのおかげでなんでもできます。なんでもできるせいで、あれもこれもと手を広げてしまう傾向があります。
手を広げすぎるとメモを取るのが億劫になるので、「自分は何のためにメモを取っているのか」とか「自分にとって必要なメモはなんだろうか」と定期的に振り返って、Obsidianの機能を制限していく必要はあるなと感じました。
メモは捨ててもいい
ツェッテルカステンシステムで唯一気に入らないところ、「メモを捨てない」。これは私には無理でした。
混沌としたメモをため込むのがダメなんですよ!!!ブラウザのタブは10個以下、履歴も1週間に1回は消さないと気持ちが悪く感じる人間が、ひたすらため込めるわけないでしょ!!!
と叫びながら、メモをためることを諦めました。メモを捨てて後悔することはありますが、体感上「捨てたメモの1・2割」なんですよね。逆に言えば、8・9割のメモでストレスがかかるほうが無理でした。
ということで、潔くメモを捨ててもいいようにしました。ただし、リセット癖はなるべくしないようにはしたいところ……。
人には人のObsidian
書いてて「人によって最適解が変わる」アプリだなあって痛感しました。この境地に至るまでに3年近くかかりました。長かった……。
ただ、これから考えも変わっていく可能性もあるし、もっといいやり方があるかもしれない。それでいいと思います。自由だからこそできるObsidian生活。私もこれを読んでるみんなも、各々のメモ・Obsidian生活を楽しんでいったらいいと思います。