おひとり様サーバーを立てたいけどどこがいいの?と思ってる人はたくさんいると思います。私がサーバー契約した所感と、交流してる技術者や鯖缶の話をまとめてみたので、参考になると幸いです。
そもそもVPSの値段ってどうやって決めてるの?
VPSのスペックやサーバーの質・安定性だったりサービスの多さで変わります。そのためサイトに載っている情報だけでは判別できない部分が多く、実際に契約しないとわからない部分が多くあります。
安さにつられて契約すると、痛い目見るかもしれないことを頭の片隅に入れてください。
サーバー所感
さくらサーバー
値段は高いが、設備の品質・安定性がウリな印象があります。そのため「多少値段が高くてもいいから安定性を求める人」がさくらを選ぶ傾向がある印象です。(スケールアップやオプション付けたりすると設備が良くなったりする噂もある)
同じ価格帯のConohaに比べてサービスは少なかったり(自動バックアップなど)、かゆいところに手が届かない部分(スケールダウンなど)があるのが痛いです。マニュアルなどは充実しているので初心者が背伸びして作業するか、ある程度知識がついた中級者以上の人におすすめしたいサーバーです。
Conoha VPS
さくらサーバーと同じ価格帯ですが、あちらは設備の品質・安定性に対しこちらはサービスの多さで勝負している印象があります。
- スナップショット
- スケールダウン
などがあり、サーバー運用初心者に聞かれたら(私だったら)サービスの手厚さでここを勧めます。
とくに初心者はデータベースのバックアップやリストアができない人もいると思うので、スナップショットはありがたい。強いて欠点を挙げるなら、下記くらいでしょうか。
- コントロールパネルが若干重い
- ストレージが一律100GB(プラン変更で拡張できない)
特に一律ストレージ100GBは痛い。後述のXserverやKagoya(通常プラン)に比べたらましですが、将来移転すること前提で動いた方がいいかもしれません。
Xserver VPS
アフィリエイトの巣窟
アフィリエイト報酬金額が高いため、アフィリエイトブログでは高評価になりがちなサーバー。
さくらやConohaに比べて価格が安いため、VPSに詳しくない人がXServer VPSを選んでしまい、ストレージの少なさで泣きをみるまでがお約束。Fediverse(Mastodon・Misskey・Firefish)で推奨されるRAM2GBプランだと、ストレージは50GBしかありません。
インストールしたソフトウェアとそれを動かすパッケージで20~30GB(Firefish)使い、残りのストレージは連合から流れてくる画像ですぐパンクしてしまいます。一応オブジェクトストレージに繋いで画像をそちらに逃がせばいいのですが、オブジェクトストレージの知識を身に付けないといけないし、オブジェクトストレージの維持費もかかります。
そのためXserver VPSは中級者~上級者向けの印象があり、正直初心者にはオススメできません。
KAGOYA VPS
今回オススメする日本企業サーバーの中で一番安い業者です。
通常プランと大容量プランがありますが、エックスサーバーと同じ理由で大容量プランを検討してほしいところ。
他のサーバーに比べて動作が重い・不安定なところがあり、スナップショットがうまく撮れないという報告もちらほら聞きました。コントロールパネルも最低限で、他のサーバーだと設定できる・簡単に設定できる項目が、このサーバーだとCLI(黒い画面)で設定しないといけないことが多い印象。
安いのには理由がある典型的なサーバーというのが正直な感想。
その他海外のサーバー
鯖缶たちの中で有名なのが「Contabo」や「Vultr」あたりでしょうか。日本サーバーに比べて価格は安い反面、コンパネの機能が最低限でそもそも英語で何があるのか理解できない、サポートも英語かつ日本企業並みのサービスは期待できないところがあります。
あと現地の法律や規制が適用されるので、最近厳しくなった2次元・スケベ画像を置く場合には注意が必要です。
初心者にはおすすめしません(断言)
結局どれを選べばいいの?
私個人の見解としては「初心者ならConohaを選んで、不満が出てきたり自分でできることが増えたらサーバー移転する」がいいかなと思っています。移転先の候補としては「品質のさくらVPS」もしくは「価格のKAGOYA・海外サーバー」あたりでしょうか。
ちなみに私もサーバー移転する計画があり、現在のContaboからさくらサーバーに移す予定です。さくらサーバーの安定さ・設備の良さには敵わなかったよ……。
最後に
この記事を書く際、Fediverse上で知り合った技術者やひとり鯖缶さん達の感想を聞かせていただきました。この場を持ってお礼を言わせていただきたいと思います、ありがとうございました!